うだるような暑さもようやく終わり。
アート満開な季節、「秋」がやってきます。
暑い夏をのりこえて、産地直送。南の国、九州から岡山にやってくる。
飴色のカップやアイスブルーのタンブラー。
思わず食欲をそそるうつわたち、約200点が油亀に大集合。
うつわの収穫祭に参加する四人の陶芸家は、土や石と向きあう日々を送っている。
土に語りかけ、うつわを作りあげる。
そこにあるのは、一点の曇りもない、真摯な想い。
油亀は、彼らの想いをみなさんに届けます。
古民家で繰り広げられるうつわの収穫祭。
あなたの食卓をいろどる相棒、見つけにきませんか?
■収穫祭に登場するのは4人の陶芸家
民藝に新風を巻き起こす、井上尚之。
粉引と絵唐津、伝統の継承者、梅田健太郎。
白磁の担い手、五嶋竜也。
温もりが手に優しいうつわ、末石昌士。
■「うつわの収穫祭」は
「うつわの収穫祭」は、無農薬の野菜を若者だけで作るWacca Farm(ワッカファーム)と、そこで出来る野菜やオーガニックな食材を扱うCOTAN(コタン)とタイアップして開催する展覧会です。
9月23日には新鮮な無農薬野菜や、有機スパイス、ジュースなどが並ぶ「とれたて市」もやってきます。
大地と向きあう人々。
Wacca Farm(ワッカファーム)http://www.themarket.co.jp/wacca/
邑久町で農業を営む若者たち。
土を耕し、草を刈り、手塩にかけて育てた無農薬の野菜たち。
毎朝ひとつひとつ、自分たちの手で収穫する。
大地と向きあい、野菜に語りかける。
穫れたてのトマトの甘さ。にんにくの香り。
野菜本来の味を、彼らは届けてくれる。
「Wacca Farmのこと」油亀スタッフが聞きました。
●農業をはじめたきっかけは?
子供が生まれたのを機に、安全なものを食べさせたい想いはもちろん、
この子に何を伝え、どう育てて行くのか・・・親でもある自分が何も知らず、
そういった想いから、もう一度、根っこである暮らしをひとつずつ丁寧に
みつめ直したかった・・・。そして、そのくらしの中で「農」は切りはなせないものでした。
●無農薬でつくろうと思ったのは?
はじめから薬は自分の中にないものでした。家庭菜園から始めたからかもしれません・・・。
そもそも、自然の生態系の中に薬なんてものはないのだから・・・。
●肥料はつかっているんですか?
今のwaccaでいうと、町内から出る鶏・牛糞を野菜によっては少量ですが
使用しています。農場内からでる枯草、落葉、そして米ヌカが主です。
動物性肥料の問題等もありますが、一方で、卵や牛乳を大量に消費する
社会で、牛糞や鶏糞が産業廃棄物として問題にもなっています。
何が本当に有機的であるのか・・・を追求して行くと、やはり
これ!とひとつにしぼれないかな・・・とも思えています。
●虫に食べられたりしない?
もちろん良くありますが、野菜が全滅するようなことはありません。
その虫をエサとするものも必ずいるはずですから。
多肥栽培や薬を使わなければ、極端にバランスがくずれることは
ありません。
●ヤギは何のために飼っているの?
THE 家畜です。。。
●みんなもともとお友達なんですか?
何らかの縁でつながってきました。ただ、
最初(2005年〜)からの固定メンバーというのではなく、常に入れかわり
つづけてます。旅人や短期のボランティアの人も多く、やはり皆、何かを
求め、土の上へやってきて、何かに気付き旅立って行きます。
●スーパーに流通しているトマトは、まだ実が熟しきらないうちに収穫しているものが多いけど、
ワッカファームはどのタイミングで収穫していますか?
Yes!もちろん木熟完熟トマトです。美味しいからというほか
ありません。地産池消の大切さに気づきますネ。
●在来種の種を使って栽培されてるそうなんですが、詳しくはどういうことなのでしょうか?
本来なら育てた野菜のタネを採り、又、次育てて行くという
あたり前すぎる循環が、タネは買うものになってしまいました。
そこには、ひとつに絞れない沢山の問題があると思いますが、
現代社会の多くの問題もこれと同じ様なことが沢山
あると思います。今、waccaでは完全に種の自給は
出来ていませんが、常に目指す所でもあります。
又、種の購入は、日本に数少ない在来種専門の種屋さん
から購入しています。一番の理由は、やはり、美味しいからです!
●邑久町でするにあたって、地域の方々の反応はどうでしたか?
やはりよそ者の、未経験者に対する反応は様々でしたが、
地域に入ってやることにも目指している有機的なつながりが
あると思っています。地域行事(草刈り、おまつりetc)には積極的です。
●ワッカファームという名前の由来は何ですか?
・輪っかの輪。(まるく、永遠につながる様な・・・)
・アイヌ語でワッカは水。(水の様に終わりなく循環する・・・)
などですかね。
僕らも大きな輪の中で水の様に流れ、つながり、今ここで生きている。
そんな大いなる循環の中で野菜を作っていきたいと・・・。
●農業を営まれていて、やりがいを感じた瞬間を教えてください。
どの作業も生きていく為というか、それそのまんま
まるごと生きるということですので、やりがいしかありませんが・・・
単純に収穫のヨロコビはひとしおですね。
●農業を営まれていて、よかったこと、つらかったことは何ですか?
もちろん作業的には体がつらいことも沢山です。
でも、それも含めて「今ここで生きてます」やから
パーフェクトなよかったですね!
●油亀のお客様に何かメッセージをお願いします!
是非、どんなに小さくてもよいので、自分で植物を育て、
それをいただく・・・このすごくシンプルやけど
それでOK!大宇宙!の行為を体験して欲しいです。
情報が入りみだれる世の中ですが、実は自然の中にすべてそろっていて、
その中に身を置くことで、眠っている知らない感覚がよみがえってくる
かもしれないですよ。「私」が思っている「私」は、
実はほんのひとかけらかもしれないし・・・ etc etc etc
是非何もないwacca谷へあそびに来て下さい!
オーガニックを選ぶなら。
COTAN(コタン)http://themarket.co.jp/cotan/
オーガニック食材が揃うコタン。全国各地から選りすぐりの一品が集まる宝島。
ワッカファームの野菜はもちろん、おすすめの品がありすぎて困ります。
美味しい食材に出会いたいときは、コタンに行こう!
営業時間 10:00 〜 21:00 第1火曜日定休
「コタンのこと」油亀スタッフが聞きました。
●このお店をはじめたきっかけは?
無農薬・無添加にこだわったお店にしたのには何か理由はありますか?
それが美味しいからです。化学調味 料などで味つけたものは、パンチがきいていて頭が美味しいと反応してしまうだけなんです。素材の味がないから、味を添加して、それらしいものにするのです。実際に身体が「美味しい」と感じるものを感じていくと、素材の味をいかした味付けになってきますでも、無農薬で力づよく自然に育った野菜でないと、味がうすく、結局この悪循環の螺旋にはまってしまいます。
保存のこと、製造コスト、輸送のことなどを考慮するあまり、「美味しい」という単純なことから遠ざかっている。だから、わかりやすくてシンプルな食品をあつかいたいです。
●どんなふうに食品を探しているの?
初めていったのは小豆島。7・8軒醤油屋さんをみせてもらいました。近代的なものから昔からまったく変わっていないもの、昔からの方法で醤油をつくっていても大きな会社もあれば、家族だけでやっているものもありました。ここの醤油を紹介したいなと、直に感じたとこから話をしていきました。
岡山でも、バイクにテントをつんで、自然の味噌を作っている味噌屋を二日かけてまわりました。
いろんな人に出会い、その縁を大事にしながら、また多くの人を紹介してもらいました。
カタログで選ぶようなことはしていません。自分の身体で、その食品がどういうものなのか、どのように作られたのかを考えて選んでいきました。
選んで終わりなのではなく、これからもよりよい形を身体で考えて、つながりのなかでお互い変化しないといけないと思っています。変化しながら影響しあえる関係が大事だと思っています。
●いろんな生産者のかたとお話されていると思うのですが、そのなかで特に心にのこっているお話はありますか?
「わが子に胸を張って食べさせられるものを生産する。」 継地寮 山本さんの自然卵 吉備中央
詳しくはコタンのblogへ
http://cotan.exblog.jp/i8
●「コタン」はどういう意味なんですか?
アイヌ語で「村」「人があつまる場所」現代日本語でも英語でもない響きが気に入りました。崩壊していっている小さなコミュニュティのつながり。銭湯がなくなり、祭りがなくなり。同じものを食べているというつながり。(家族でも一緒に食べない)
共有感はすごいパワーです。美味しいものを共有している「村」、村のポジティブな形がコタンなんです。
●お客さんの言葉でうれしかったものはありますか?
「よくこんなもの集めてくれるね」という言葉。商店として最高の誉め言葉です。一つの場所に商品を集めるのが、商店なので。
●コタンの考える「自然な食品」について教えてほしいです。
完全無欠。残留農薬ゼロの食品。それが自然食品ということではありません。「有機」「無添加」と大きく表現されているモノに不自然さも感じます。
例えば中国からきた残留農薬ゼロ、完全に化学的安全なほうれん草と、隣のおばちゃんが持ってきたちょっと農薬のきいたほうれん草。どちらが自然でしょうか?
つながりのない遠い国から突然あらわれる完璧なモノより、農薬がかかっているけど「おばちゃん、虫くってももらうからクスリやめてみたら」と言えること。変化・影響しあえるつながり。これが自然な食品と表すのは難しい。決めることはできないと思う。無理やり決めると変なモノができたりする。究極は自分でつ くったものだと思います。
●コタンはいるだけで楽しくなる空間だと思います。陳列に何か工夫をされていますか?
自分が好きなように計量して、好きな分だけ買えるものが多いです。それが楽しくみえるのかもしれないですね。
●おすすめの商品、またはコタンのオリジナル商品はありますか?
有機トレイルミックス→有機ドライフルーツと有機ナッツを9種類入った、コタンのオリジナルミックス。携帯用に、旅に、遠足に、つまみに。永遠の背番号10。
お ばあちゃんのみかんジャム→日生鹿久居島の南農園さん、にコタンで扱う喜界島の粗糖と有機みかんを使って毎年みかんジャムを作ってもらっている。マーマ レード(オレンジ)とは違う日本のみかんジャム。パン・ヨーグルトにおやつに。口に入れたら、絶対思う。「めっちゃみかん!」
●お店に入るといい匂いがしますね。何の匂いなんですか?
美味しい食べ物、生きているものの匂いでしょうね。無機質なペンキ屋さんではそういう匂いだし。やっぱり自然な美味しい匂いでしょうか。改装したときも(奉還町から岡大前に移転)、元々コンビニの無機質な空間から、棚を自然塗料のペンキで塗ったり、木を床にはって柿渋をぬったり。床の木の下には粉炭をしきました。そうすることでだんだん有機的な生命感がでてきました。そして何より、毎日届く新鮮な食べ物で空間に生命力が感じられるのでしょうか。
●油亀のお客さんにメッセージをお願いします!
少しでも本当の味を口にすることは、大きなインスピレーションと想像力を育んでくれると思います。食べ物によって体は出来る。身体は心。食べるものを意識するということは、心を養っていく初歩的な営みです。ストイックに自然な食べ物を意識しなくても本当の味(豊かさ)を身体に体験させてあげてください。
■「とれたて市」に遊びにきてね。
Wacca Farmのとれたて無農薬野菜と、コタンのオーガニック食材が、油亀に勢揃い!!
一日だけのとれたて市。完売必至。売切御免!!
有機野菜やオーガニック食品が勢揃い!
はちみつ、スパイス、調味料などなど。料理の決め手になるものばかり
左からなす、バナナピーマン、島オクラ、赤たまねぎ、ゴボウ。
他にもおいしいパンやいちじくのドライフルーツなど、おいしいものが
てんこもりでした!
■期間限定カフェもあります。
おいしい「いちじく」が届きました。
期間中は縁側でカフェもお楽しみいただけます。
作家の作ったうつわで、煎れたての珈琲や、美味しい季節のミックスジュースはいかがですか?
油亀オリジナル季節のミックスジュース
「いちじくのミックスジュース」×小代焼ふもと窯 井上尚之(熊本県) スリップウェアのタンブラー
■展覧会の開催期間
アートスペース油亀企画展 「うつわの収穫祭」
ー 想いをこめたぶんだけ育つんです。うつわも野菜も。ー
2010年9月18日(土)ー26日(日)
open 11:00 close19:00 入場無料
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