アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−
 

アートスペース油亀 展覧会情報 

 

■News
本展覧会に倉敷市立美術館 主任学芸員 佐々木千恵氏よりご寄稿いただきました。
変容と癒しー太田三郎「出石町の家」に寄せてー 倉敷市立美術館 主任学芸員 佐々木千恵←こちらからご覧になれます。

 

■News
山陽新聞で現在開催中の太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−が紹介されました。

山陽新聞で現在開催中の太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−が紹介されました。

 

2011.8/1(月)〜15(月) 木曜休廊

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−  

 

アートスペース油亀 企画展

太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−

2011.8/1(月)〜15(月) 
open 11:00 close 19:00 木曜休廊

展覧会の企画・構成:アートスペース油亀

会場:アートスペース油亀

〒700-0812  岡山市北区出石町2-3-1
お問い合わせ:086-201-8884

■ 展覧会website
http://www.aburakame.com

協力:岡山空襲平和資料館、コバヤシ画廊、石村朋子、片山和良、野崎薫

 

 

 

太田三郎(おおたさぶろう;1950-)は、山形県西田川郡温海町(現在は鶴岡市)出身の、芸術家

太田三郎の代表作には、植物の種子を切手に封じ込める作品「Seed project」や、戦争で行方不明になった兵士をモチーフにした切手作品があります。「時間」と「場所」をテーマに、関係性に着目した作品を制作し続ける太田三郎
彼は、岡山の文化向上に貢献した個人や団体を顕彰する「福武文化奨励賞」にも選ばれています。

本展覧会では岡山空襲を題材にした切手作品「POST WAR 66 戦災痕」に加え、戦時中の市民の暮らしに思いを寄せたインスタレーション作品を展示いたします。

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−

 

「家族の声が、こだまする。」

1945年6月29日、未明。
岡山の空に轟音が轟いた。飛行機の群れは、無数の焼夷弾を落とし、街は炎に包まれた。
岡山大空襲である。
空襲で家族を失い、家を失い、悲しみにくれた無念は、今もなお消えることなく街に痕跡を残している。

出石町に残る、築130年の古民家、油亀。
かつて油問屋だったこの建物は、奇しくも戦火を免れた。
入口を一歩入ると、そこには、あの日66年前の6月29日と変わらぬ時間が流れている。
 
66年の時を経て、太田三郎が私たちに伝えるもの。
それは、残された家族の想い。
 
2011年、夏。
アートスペース油亀。
そこには、家族の声がこだまする。

 

■発表作品より

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「POST WAR66 戦災痕」田町橋 岡山市北区中央町

「 POST WAR 66 戦災痕」 田町橋 岡山市北区中央町:紙にレーザープリント 縦28.7×横15.8cm ed.50 2011年 シート価格¥50,000-(額縁¥7,000-)

田町橋は、1945年6月29日未明の岡山空襲により橋の周辺は特に大きな被害を受け、西川でも多数の人々が亡くなった。田町 橋はかろうじて焼け残り、欄干に深い傷跡を残して、かつての大惨事の記憶を今に伝えている。

 

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「母の像」 :紙にレーザープリント 縦26.5×横17.1cm ed.30 2011年 シート価格¥40,000-(額縁¥7,000-)

「母の像」 岡山市中区:「強くきびしく やさしかった 母 おかげで私がある お母さんありがとう 私たちのかなしみが くりかえされることの ないように 遺児」終戦30周年を記念して岡山県遺族連盟が、岡山市中区 護国神社前に建立。撮影=平成23年1月15日

 紙にレーザープリント 縦26.5×横17.1cm ed.30 2011年 シート価格¥40,000-(額縁¥7,000-)

 

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「遺品」

「遺品」:バリカン、剃刀、ヤス、釣針、網 2011年

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「遺品」(部分)

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「遺品」(部分)

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「戦時中に供出された金属類のインスタレーション」

「戦時中に供出された金属類のインスタレーション」

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「戦時中に供出された金属類のインスタレーション」

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「戦時中に供出された金属類のインスタレーション」

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「KAMADO」

「KAMADO」:釜、ミルク缶、ミシン脚、金属製品 2011年

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、戦時中、空襲に備えて紙を貼付けた窓を再現。

戦時中空襲に備えて紙を貼り付けた窓を再現。  

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、会場風景

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「炎上」

「炎上」:古布 2011年

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「汐汲」

「汐汲」 :戦時中、爆撃で火災が起きたとき、火を消すために水ではなく、砂が撒かれた。

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「こけしマッチ」

「こけしマッチ」: 紙にレーザープリント、マッチ、皿 2011年

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「焼かれた町」

「焼かれた町」:紙にコピー、アイロンによる加熱 縦25.3×横35.7cm ed.30 2011年
シート価格¥30,000- 額縁¥7,000-

岡山空襲の際に撮られた岡山市街地の航空写真です。中央にはアイロンで焦がされた跡がつけられています。
アイロンの中心が、現在のNTT岡山クレドビル付近で、空襲の標的にされた場所になっています。

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「ヨイコキッテ」と戦時中の便箋、しおり

「ヨイコキッテ」と戦時中の便箋、しおり:紙にレーザープリント 2011年

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「ヨイコキッテ」

「ヨイコキッテ」:紙にレーザープリント 縦17.5×横25.7cm ed.30 2011年

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「おべんとう」

「おべんとう」紙にレーザープリント、マーキュロクロム液(赤チン)、弁当箱 2011年 ¥200,000-

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「おべんとう」

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「おべんとう」

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「おべんとう」(部分)

「11」の数字は2011年の11ではなく、february 11、つまり2月11日を指し、建国記念の日を意味します。

傷ついた日本に赤チンを塗るように一枚ずつ、赤い部分がドローイングされています。

http://aburakame.web.fc2.com/contents/exhibition/110801otasaburo/_mg_6754aburakames.jpg

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「ヨイコヌリエ」 :戦時中のぬりえ(復刻版)を赤チンで着色した作品。

「ヨイコヌリエ」 紙にレーザープリント、マーキュロクロム液(赤チン)縦18.3×横25.6cmed.30 2011年 

シート価格¥20,000-  額縁¥7,000-:戦時中に実際に使われていたぬり絵(復刻版)を赤チンで着色した作品。

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「達磨とこけし」

「達磨とこけし」 :達磨、こけし 2011年

中央の達磨は、これから出兵する兵士、こけしは見送る女性やこどもたち

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「遮光カバー」(国旗)、(日章旗)

「遮光カバー」(国旗)、(日章旗) 紙にレーザープリント 各ed.30 2011年

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、展示風景

岡山空襲を体験した出石町の方々にもたくさんお越しいただいて、本当にありがとうございます。

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、会場設置風景

会場の制作は、太田三郎さんとともに油亀スタッフも総出で行いました。

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、会場設置風景

 

 

■アーティストプロフィール

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」 1950年 山形県鶴岡市生まれ  1971年 鶴岡工業高等専門学校機械工学科卒業 植物の種子や戦争で行方不明になった兵士をモチーフにした切手作品など、 郵便を素材として「時間」と「場所」の関係性をテーマに制作。 近年は市民と共同制作するアートプロジェクトを各地で展開している。

太田三郎 Saburo Ota

 1950年 山形県鶴岡市生まれ
 1971年 鶴岡工業高等専門学校機械工学科卒業
植物の種子や戦争で行方不明になった兵士をモチーフにした切手作品など、
郵便を素材として「時間」と「場所」の関係性をテーマに制作。
近年は市民と共同制作するアートプロジェクトを各地で展開している。


 

■News
美術家 太田三郎氏が油亀に在廊いたします。

2011年8月1日(月)、14日(日)の2日間、太田三郎氏が油亀在廊。

みなさま、ぜひぜひお立ち寄りください。

 

 

油亀スタッフが綴る展覧会の舞台裏
  作品情報をリアルタイムにお届けします。

「油亀ジャーナル」 油亀スタッフが綴る展覧会の舞台裏!!

 

 

 
 

 
 
特別アーカイブ 太田三郎「出石町の家」記録集 初回限定特典つき
  • 特別アーカイブ 太田三郎「出石町の家」記録集 初回限定特典つき

特別アーカイブ 太田三郎「出石町の家」記録集 初回限定特典つき

販売価格: 1,000円 (税込)
[在庫数 49冊]
数量:
先着100名様 サインと地図がついてきます。
アートスペース油亀
特別アーカイブ

太田三郎「出石町の家」記録集
ーきけ わだつみのこえに寄せてー

■A5版フルカラー 40ページ、価格1000円(税込)
初回限定特典つき

■発行日=2010年11月25日  編集・デザイン=太田三郎、撮影=池田理寛(P8〜11を除く)、執筆=岡田智美、発行=有限会社シード・プロジェクト
■ この記録集は、2010年8月に岡山市のアートスペース油亀で開催された太田三郎氏の展覧会「出石町の家」の写真アーカイブです。40ページにわたり、出品作品全14点を収録。 特別付録として、太田三郎氏直筆のサインと、実際の展覧会の作品配置がわかる「出石町の家」会場見取り図がセットされた特別エディションです。(初回限定 100部) アートスペース油亀のweb通販より好評発売中。
 
 

 

 

 

 

■太田三郎「出石町の家」オリジナル作品 Seed Project「オオキンケイギク」

太田三郎自身が展覧会場である「アートスペース油亀」周辺の岡山市出石町を散策して見つけた「オオキンケイギク」が登場します。種の採集日は岡山空襲があった6月29日を選びました。

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「Seed Project オオキンケイギク」 アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「Seed Project オオキンケイギク」

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「Seed Project オオキンケイギク」
和紙、種子 2010年6月29日 岡山市北区出石町
シート価格 ¥20,000-(額縁¥5,000-) e.d30

オオキンケイギクは北米原産の多年草で明治中期に渡来。庭園に植えられ、海岸や河岸に野生化して大きな群落を作ることがある植物です。花期は夏、花の色は黄色でコスモスに似ています。

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「Seed Project オオキンケイギク」

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「Seed Project オオキンケイギク」

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「オオキンケイギク」

鹿児島県鹿屋空港基地では初夏に開花し、旧陸軍の特攻基地だった歴史にちなんで「特攻菊(とっこうぎく)」と呼ばれています。一方、鹿児島県喜界島では、オオテンニンギクを「特攻花(とっこうばな)」と呼んでいます。

 

■太田三郎「出石町の家」オリジナル マルチプル作品「食餌(しょくじ)」

太田三郎「出石町の家」限定マルチプル作品

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「食餌(しょくじ)」
皿、結び文、種子、箸 2010年
¥3,000-

セット内容
「シード・ケーキ」:サクラの実をオブラートで包んだ作品。
「結び文」:日本戦没学生の手記「きけわだつみのこえ」のページを切り離して折りたたんだ作品。
「種袋」:種の貯蔵袋。セイヨウタンポポではなく、日本在来のタンポポの種子が入っている。
「戦時中の皿」:桜と国旗、日章旗をデザインした戦時中の皿。

 

■太田三郎「出石町の家」オリジナル マルチプル作品「桜文庫(さくらぶんこ)」

太田三郎「出石町の家」限定マルチプル作品太田三郎「出石町の家」限定マルチプル作品

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「桜文庫(さくらぶんこ)」
ノート、襟章 2010年
¥5,000- e.d50

セット内容
中央に穴をあけ、桜の襟章で留めた文庫判ノート。
穴は太田三郎が1ページずつ線香の炎にかざして手焼きしたため、焼け焦げています。
限定50部。エディションナンバー、サイン入り。

 

 

アートスペース油亀 企画展

太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−

2011.8/1(月)〜15(月) 
open 11:00 close 19:00 木曜休廊

展覧会の企画・構成:アートスペース油亀

会場:アートスペース油亀

〒700-0812  岡山市北区出石町2-3-1
お問い合わせ:086-201-8884

■ 展覧会website
http://www.aburakame.com

協力:岡山空襲平和資料館、コバヤシ画廊、石村朋子、片山和良、野崎薫

 

 


アートスペース油亀 展覧会情報

関連展覧会

岡山市芸術祭50周年企画提案事業 太田三郎「出石町の家」岡山空襲に寄せて

岡山市芸術祭50周年企画提案事業 

 

太田三郎「出石町の家」−岡山空襲に寄せて−

2012.11/1(木)〜11(日) 
open 11:00 close 19:00 会期中無休

展覧会の企画・構成:アートスペース油亀

会場:アートスペース油亀

〒700-0812  岡山市北区出石町2-3-1
お問い合わせ:086-201-8884

■ 展覧会website
http://www.aburakame.com

 

■会期中のイベント

「岡山市内に残る戦争遺跡を巡るツアー」

今も残る、岡山市内の戦争遺跡をぐるりと歩きましょう。

2012年11月3日(土・文化の日) 13:00~16:00

13:00アートスペース油亀集合 参加費500円 定員40名(大人・お子様各20名 先着予約制)

持ち物:筆記用具、デジタルカメラ(遺跡の記録用)、帽子、タオル、水筒、歩きやすい靴

お申込み先:アートスペース油亀 電話:086-201-8810

主催:太田三郎「出石町の家」ー岡山空襲に寄せてー実行委員会

共催:岡山市芸術祭実行委員会/岡山市

展覧会の企画構成:アートスペース油亀

 

 
 
 
 
岡山市芸術祭50周年企画提案事業 太田三郎「出石町の家」ー岡山空襲に寄せてー
 
 
本邦初公開の「Rain Drawing」
「みずぬりえ」という玩具がある。黒い線画のアニメキャラクターの背景に、水を含むと発色する顔料が印刷されており、幼児が絵具なしで、濡らすだけで簡単にぬり絵ができる商品だ。私は「みずぬりえ」を雨に打たせてみた。瞬く間に、「ぬり絵」というよりは雨の水滴が描く「Rain Drawing」となった。
1945年6月29日午前2時43分、岡山市はB-29の爆撃を受け、大量の焼夷弾で市街地の73%を焼かれ、1700人を越える死者が出た。バケツリレーなど役に立たず、空襲による火災は翌日の雨でようやく鎮火したときく。焼夷弾は燃えやすい日本家屋に狙いを定めた残忍な兵である。日本本土の都市空襲においては、「無差別爆撃」と呼ばれる方法でわずか1年2ヶ月の間に、50万人以上の市民が犠牲になった。
2010年7月11日、私は岡山市中区東山にある玉井宮にいた。前日からの予報通り、岡山県全域で雨が降っている。私が「Rain Drawing」制作現場として玉井宮を選んだのは、周辺が岡山大空襲でも被害の大きい場所だったからである。私は水平に広げた「みずぬりえ」で雨粒を受けた。ミッキーやドナルドなどアメリカを象徴するアニメキャラクターが日本の雨に打たれている。無邪気な人気者たちに爆弾は似合わない。空から降るのは、やはり雨がいい。
 
その他、岡山市内の空襲により被害を受けた場所を切手型の作品にした「POST WAR 66 戦災痕」シリーズや、戦時中のぬりえを赤チンでドローイングした「ヨイコヌリエ」、実際に送られていた年賀状を明かり作品にした「祈り」など、約30点を発表します。

 
 
■作家紹介
太田三郎
 1950年 山形県鶴岡市生まれ
 1971年 鶴岡工業高等専門学校機械工学科卒業
植物の種子や戦争で行方不明になった兵士をモチーフにした切手作
など、
郵便を素材として「時間」と「場所」の関係性をテーマに制作。
近年は市民と共同制作するアートプロジェクトを各地で展開してい
る。

 

 

■油亀スタッフが綴る展覧会の舞台裏
  作品情報をリアルタイムにお届けします。

「油亀ジャーナル」 油亀スタッフが綴る展覧会の舞台裏!! 

 


 

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」
アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」

太田三郎(おおたさぶろう;1950-)は、山形県西田川郡温海町(現在は鶴岡市)出身の、芸術家

太田三郎の代表作には、植物の種子を切手に封じ込める作品「Seed project」や、戦争で行方不明になった兵士をモチーフにした切手作品があります。「時間」と「場所」をテーマに、関係性に着目した作品を制作し続ける太田三郎
彼は、岡山の文化向上に貢献した個人や団体を顕彰する「福武文化奨励賞」にも選ばれています。

本展覧会では太田三郎の最新作初公開のオブジェ、戦没兵士をモチーフにした切手作品「POST WAR 46-47 兵士の肖像」、植物の種子を和紙の中に封入した切手作品「Seed Project」他を発表します。

 

日本戦没学生の手記「きけわだつみのこえ」に寄せて

日本戦没学生の手記「きけ わだつみのこえ」の中に綴られた、若者たちの声。
「こどもたちには戦争に遭って欲しくない。」
そんな太田三郎の思いが今回の作品を通じて形となります。
 


「建物は時間を伝える」
古い家が取り壊され、建物に刻まれた記憶も同時に消える。
過去を思わせるものたちは、少しずつ消えていく。
一軒、二軒と消えていき、町から過去が消えていく。

出石町もだ。
空襲からまぬがれた家々は、今はもうない。
わずかにあの頃の面影を残す建物が、ほんの数軒。

太田三郎がこの町で出会った、一人の男。
彼は太平洋戦争に招集され、再びこの町に帰ってきた。
御年九十九歳。
戦後六十五年の月日を身体に刻むその人は、過去と現在を結んでいる。
彼の声は、現在を生きる若者にはどのように聞こえるのだろうか。

太田三郎が投げかけるのは、過去に生きた人々の声。
哀しくも、現在に辿りつくことができなかった若者たちの声。
六十五年を経たこの八月、この場所で、太田三郎は過去と現在、そして未来をつなぐ作品を発表する。

 

■ 展覧会概要
アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」
日本戦没学生の手記「きけわだつみのこえ」に寄せて

2010年8月1日(日)ー15日(日) 
open 11:00 close19:00 入場無料 木曜休廊

展覧会の企画・構成:アートスペース油亀

会場:アートスペース油亀
〒700-0812岡山県岡山市北区出石町2ー3ー1
086-201-8884
http://www.aburakame.com

 

 

 

 

 

 

 

 
 

 

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