アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−
 

アートスペース油亀 展覧会情報 

 

■News
本展覧会に倉敷市立美術館 主任学芸員 佐々木千恵氏よりご寄稿いただきました。
変容と癒しー太田三郎「出石町の家」に寄せてー 倉敷市立美術館 主任学芸員 佐々木千恵←こちらからご覧になれます。

 

岡山市芸術祭50周年企画提案事業 太田三郎「出石町の家」岡山空襲に寄せて

 

岡山市芸術祭50周年企画提案事業 

 

太田三郎「出石町の家」−岡山空襲に寄せて−

2012.11/1(木)〜11(日) 
open 11:00 close 19:00 会期中無休

展覧会の企画・構成:アートスペース油亀

会場:アートスペース油亀

〒700-0812  岡山市北区出石町2-3-1
お問い合わせ:086-201-8884

■ 展覧会website
http://www.aburakame.com

 

■会期中のイベント

「岡山市内に残る戦争遺跡を巡るツアー」

今も残る、岡山市内の戦争遺跡をぐるりと歩きましょう。

2012年11月3日(土・文化の日) 13:00~16:00

13:00アートスペース油亀集合 参加費500円 定員40名(大人・お子様各20名 先着予約制)

持ち物:筆記用具、デジタルカメラ(遺跡の記録用)、帽子、タオル、水筒、歩きやすい靴

お申込み先:アートスペース油亀 電話:086-201-8810

主催:太田三郎「出石町の家」ー岡山空襲に寄せてー実行委員会

共催:岡山市芸術祭実行委員会/岡山市

展覧会の企画構成:アートスペース油亀

 

 
本邦初公開の「Rain Drawing」
「みずぬりえ」という玩具がある。黒い線画のアニメキャラクターの背景に、水を含むと発色する顔料が印刷されており、幼児が絵具なしで、濡らすだけで簡単にぬり絵ができる商品だ。私は「みずぬりえ」を雨に打たせてみた。瞬く間に、「ぬり絵」というよりは雨の水滴が描く「Rain Drawing」となった。
1945年6月29日午前2時43分、岡山市はB-29の爆撃を受け、大量の焼夷弾で市街地の73%を焼かれ、1700人を越える死者が出た。バケツリレーなど役に立たず、空襲による火災は翌日の雨でようやく鎮火したときく。焼夷弾は燃えやすい日本家屋に狙いを定めた残忍な兵である。日本本土の都市空襲においては、「無差別爆撃」と呼ばれる方法でわずか1年2ヶ月の間に、50万人以上の市民が犠牲になった。
2010年7月11日、私は岡山市中区東山にある玉井宮にいた。前日からの予報通り、岡山県全域で雨が降っている。私が「Rain Drawing」制作現場として玉井宮を選んだのは、周辺が岡山大空襲でも被害の大きい場所だったからである。私は水平に広げた「みずぬりえ」で雨粒を受けた。ミッキーやドナルドなどアメリカを象徴するアニメキャラクターが日本の雨に打たれている。無邪気な人気者たちに爆弾は似合わない。空から降るのは、やはり雨がいい。
 
その他、岡山市内の空襲により被害を受けた場所を切手型の作品にした「POST WAR 66 戦災痕」シリーズや、戦時中のぬりえを赤チンでドローイングした「ヨイコヌリエ」、実際に送られていた年賀状を明かり作品にした「祈り」など、約30点を発表します。

 
 
■作家紹介
太田三郎
 1950年 山形県鶴岡市生まれ
 1971年 鶴岡工業高等専門学校機械工学科卒業
植物の種子や戦争で行方不明になった兵士をモチーフにした切手作
など、
郵便を素材として「時間」と「場所」の関係性をテーマに制作。
近年は市民と共同制作するアートプロジェクトを各地で展開してい
る。

 

 

■油亀スタッフが綴る展覧会の舞台裏
  作品情報をリアルタイムにお届けします。

「油亀ジャーナル」 油亀スタッフが綴る展覧会の舞台裏!! 

 
 
 
 
 
■News
本展覧会に倉敷市立美術館 主任学芸員 佐々木千恵氏よりご寄稿いただきました。
変容と癒しー太田三郎「出石町の家」に寄せてー 倉敷市立美術館 主任学芸員 佐々木千恵←こちらからご覧になれます。
 
 
 

 
 
特別アーカイブ 太田三郎「出石町の家」記録集 初回限定特典つき
  • 特別アーカイブ 太田三郎「出石町の家」記録集 初回限定特典つき

特別アーカイブ 太田三郎「出石町の家」記録集 初回限定特典つき

販売価格: 1,000円 (税込)
[在庫数 49冊]
数量:
先着100名様 サインと地図がついてきます。
アートスペース油亀
特別アーカイブ

太田三郎「出石町の家」記録集
ーきけ わだつみのこえに寄せてー

■A5版フルカラー 40ページ、価格1000円(税込)
初回限定特典つき

■発行日=2010年11月25日  編集・デザイン=太田三郎、撮影=池田理寛(P8〜11を除く)、執筆=岡田智美、発行=有限会社シード・プロジェクト
■ この記録集は、2010年8月に岡山市のアートスペース油亀で開催された太田三郎氏の展覧会「出石町の家」の写真アーカイブです。40ページにわたり、出品作品全14点を収録。 特別付録として、太田三郎氏直筆のサインと、実際の展覧会の作品配置がわかる「出石町の家」会場見取り図がセットされた特別エディションです。(初回限定 100部) アートスペース油亀のweb通販より好評発売中。
 
 

 

http://aburakame.web.fc2.com/img/exhibition2.jpg

これまでの展覧会 

2011.8/1(月)〜15(月) 木曜休廊

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−  

 

アートスペース油亀 企画展

太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−

2011.8/1(月)〜15(月) 
open 11:00 close 19:00 木曜休廊

展覧会の企画・構成:アートスペース油亀

会場:アートスペース油亀

〒700-0812  岡山市北区出石町2-3-1
お問い合わせ:086-201-8884

■ 展覧会website
http://www.aburakame.com

協力:岡山空襲平和資料館、コバヤシ画廊、石村朋子、片山和良、野崎薫

 

 

太田三郎(おおたさぶろう;1950-)は、山形県西田川郡温海町(現在は鶴岡市)出身の、芸術家

太田三郎の代表作には、植物の種子を切手に封じ込める作品「Seed project」や、戦争で行方不明になった兵士をモチーフにした切手作品があります。「時間」と「場所」をテーマに、関係性に着目した作品を制作し続ける太田三郎
彼は、岡山の文化向上に貢献した個人や団体を顕彰する「福武文化奨励賞」にも選ばれています。

本展覧会では岡山空襲を題材にした切手作品「POST WAR 66 戦災痕」に加え、戦時中の市民の暮らしに思いを寄せたインスタレーション作品を展示いたします。

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−

 

「家族の声が、こだまする。」

1945年6月29日、未明。
岡山の空に轟音が轟いた。飛行機の群れは、無数の焼夷弾を落とし、街は炎に包まれた。
岡山大空襲である。
空襲で家族を失い、家を失い、悲しみにくれた無念は、今もなお消えることなく街に痕跡を残している。

出石町に残る、築130年の古民家、油亀。
かつて油問屋だったこの建物は、奇しくも戦火を免れた。
入口を一歩入ると、そこには、あの日66年前の6月29日と変わらぬ時間が流れている。
 
66年の時を経て、太田三郎が私たちに伝えるもの。
それは、残された家族の想い。
 
2011年、夏。
アートスペース油亀。
そこには、家族の声がこだまする。

 

■発表作品より

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「POST WAR66 戦災痕」田町橋 岡山市北区中央町

「 POST WAR 66 戦災痕」 田町橋 岡山市北区中央町:田町橋は、1945年6月29日未明の岡山空襲により橋の周辺は特に大きな被害を受け、西川でも多数の人々が亡くなった。田町 橋はかろうじて焼け残り、欄干に深い傷跡を残して、かつての大惨事の記憶を今に伝えている。

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「母の像」 :紙にレーザープリント 縦26.5×横17.1cm ed.30 2011年 シート価格¥40,000-(額縁¥7,000-)

「母の像」 岡山市中区:「強くきびしく やさしかった 母 おかげで私がある お母さんありがとう 私たちのかなしみが くりかえされることの ないように 遺児」終戦30周年を記念して岡山県遺族連盟が、岡山市中区 護国神社前に建立。撮影=平成23年1月15日

 紙にレーザープリント 縦26.5×横17.1cm ed.30 2011年 シート価格¥40,000-(額縁¥7,000-)

 

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「遺品」

「遺品」:バリカン、剃刀、ヤス、釣針、網 2011年

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「遺品」(部分)

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「遺品」(部分)

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「戦時中に供出された金属類のインスタレーション」

「戦時中に供出された金属類のインスタレーション」

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「戦時中に供出された金属類のインスタレーション」

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「戦時中に供出された金属類のインスタレーション」

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「KAMADO」

「KAMADO」:釜、ミルク缶、ミシン脚、金属製品 2011年

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、戦時中、空襲に備えて紙を貼付けた窓を再現。

戦時中空襲に備えて紙を貼り付けた窓を再現。  

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、会場風景

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「炎上」

「炎上」:古布 2011年

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「汐汲」

「汐汲」 :戦時中、爆撃で火災が起きたとき、火を消すために水ではなく、砂が撒かれた。

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「こけしマッチ」

「こけしマッチ」: 紙にレーザープリント、マッチ、皿 2011年

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「焼かれた町」

「焼かれた町」:紙にコピー、アイロンによる加熱 縦25.3×横35.7cm ed.30 2011年
シート価格¥30,000- 額縁¥7,000-

岡山空襲の際に撮られた岡山市街地の航空写真です。中央にはアイロンで焦がされた跡がつけられています。
アイロンの中心が、現在のNTT岡山クレドビル付近で、空襲の標的にされた場所になっています。

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「ヨイコキッテ」と戦時中の便箋、しおり

「ヨイコキッテ」と戦時中の便箋、しおり:紙にレーザープリント 2011年

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「ヨイコキッテ」

「ヨイコキッテ」:紙にレーザープリント 縦17.5×横25.7cm ed.30 2011年

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「おべんとう」

「おべんとう」紙にレーザープリント、マーキュロクロム液(赤チン)、弁当箱 2011年 ¥200,000-

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「おべんとう」

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「おべんとう」

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「おべんとう」(部分)

「11」の数字は2011年の11ではなく、february 11、つまり2月11日を指し、建国記念の日を意味します。

傷ついた日本に赤チンを塗るように一枚ずつ、赤い部分がドローイングされています。

http://aburakame.web.fc2.com/contents/exhibition/110801otasaburo/_mg_6754aburakames.jpg

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「ヨイコヌリエ」 :戦時中のぬりえ(復刻版)を赤チンで着色した作品。

「ヨイコヌリエ」 紙にレーザープリント、マーキュロクロム液(赤チン)縦18.3×横25.6cmed.30 2011年 

シート価格¥20,000-  額縁¥7,000-:戦時中に実際に使われていたぬり絵(復刻版)を赤チンで着色した作品。

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「達磨とこけし」

「達磨とこけし」 :達磨、こけし 2011年

中央の達磨は、これから出兵する兵士、こけしは見送る女性やこどもたち

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、「遮光カバー」(国旗)、(日章旗)

「遮光カバー」(国旗)、(日章旗) 紙にレーザープリント 各ed.30 2011年

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、展示風景

岡山空襲を体験した出石町の方々にもたくさんお越しいただいて、本当にありがとうございます。

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、会場設置風景

会場の制作は、太田三郎さんとともに油亀スタッフも総出で行いました。

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−より、会場設置風景

 

 

■アーティストプロフィール

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」 1950年 山形県鶴岡市生まれ  1971年 鶴岡工業高等専門学校機械工学科卒業 植物の種子や戦争で行方不明になった兵士をモチーフにした切手作品など、 郵便を素材として「時間」と「場所」の関係性をテーマに制作。 近年は市民と共同制作するアートプロジェクトを各地で展開している。

太田三郎 Saburo Ota

 1950年 山形県鶴岡市生まれ
 1971年 鶴岡工業高等専門学校機械工学科卒業
植物の種子や戦争で行方不明になった兵士をモチーフにした切手作品など、
郵便を素材として「時間」と「場所」の関係性をテーマに制作。
近年は市民と共同制作するアートプロジェクトを各地で展開している。


 

■News
美術家 太田三郎氏が油亀に在廊いたします。

2011年8月1日(月)、14日(日)の2日間、太田三郎氏が油亀在廊。

みなさま、ぜひぜひお立ち寄りください。

 

 

油亀スタッフが綴る展覧会の舞台裏
  作品情報をリアルタイムにお届けします。

「油亀ジャーナル」 油亀スタッフが綴る展覧会の舞台裏!!

 

■太田三郎「出石町の家」オリジナル作品 Seed Project「オオキンケイギク」

太田三郎自身が展覧会場である「アートスペース油亀」周辺の岡山市出石町を散策して見つけた「オオキンケイギク」が登場します。種の採集日は岡山空襲があった6月29日を選びました。

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「Seed Project オオキンケイギク」 アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「Seed Project オオキンケイギク」

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「Seed Project オオキンケイギク」
和紙、種子 2010年6月29日 岡山市北区出石町
シート価格 ¥20,000-(額縁¥5,000-) e.d30

オオキンケイギクは北米原産の多年草で明治中期に渡来。庭園に植えられ、海岸や河岸に野生化して大きな群落を作ることがある植物です。花期は夏、花の色は黄色でコスモスに似ています。

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「Seed Project オオキンケイギク」

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「Seed Project オオキンケイギク」

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「オオキンケイギク」

鹿児島県鹿屋空港基地では初夏に開花し、旧陸軍の特攻基地だった歴史にちなんで「特攻菊(とっこうぎく)」と呼ばれています。一方、鹿児島県喜界島では、オオテンニンギクを「特攻花(とっこうばな)」と呼んでいます。

 

■太田三郎「出石町の家」オリジナル マルチプル作品「食餌(しょくじ)」

太田三郎「出石町の家」限定マルチプル作品

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「食餌(しょくじ)」
皿、結び文、種子、箸 2010年
¥3,000-

セット内容
「シード・ケーキ」:サクラの実をオブラートで包んだ作品。
「結び文」:日本戦没学生の手記「きけわだつみのこえ」のページを切り離して折りたたんだ作品。
「種袋」:種の貯蔵袋。セイヨウタンポポではなく、日本在来のタンポポの種子が入っている。
「戦時中の皿」:桜と国旗、日章旗をデザインした戦時中の皿。

 

■太田三郎「出石町の家」オリジナル マルチプル作品「桜文庫(さくらぶんこ)」

太田三郎「出石町の家」限定マルチプル作品太田三郎「出石町の家」限定マルチプル作品

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「桜文庫(さくらぶんこ)」
ノート、襟章 2010年
¥5,000- e.d50

セット内容
中央に穴をあけ、桜の襟章で留めた文庫判ノート。
穴は太田三郎が1ページずつ線香の炎にかざして手焼きしたため、焼け焦げています。
限定50部。エディションナンバー、サイン入り。

 

 

■News
山陽新聞で現在開催中の太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−が紹介されました。

山陽新聞で現在開催中の太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−が紹介されました。

 

 

アートスペース油亀 企画展

太田三郎「出石町の家」−戦後66年岡山空襲に寄せて−

2011.8/1(月)〜15(月) 
open 11:00 close 19:00 木曜休廊

会場:アートスペース油亀

〒700-0812  岡山市北区出石町2-3-1
お問い合わせ:086-201-8884

■ 展覧会website
http://www.aburakame.com

協力:岡山空襲平和資料館、コバヤシ画廊、石村朋子、片山和良、野崎薫

アートスペース油亀までの交通手段

油亀マップと周辺の駐車場のご案内です。

 

 


アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」
アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」

太田三郎(おおたさぶろう;1950-)は、山形県西田川郡温海町(現在は鶴岡市)出身の、芸術家

太田三郎の代表作には、植物の種子を切手に封じ込める作品「Seed project」や、戦争で行方不明になった兵士をモチーフにした切手作品があります。「時間」と「場所」をテーマに、関係性に着目した作品を制作し続ける太田三郎
彼は、岡山の文化向上に貢献した個人や団体を顕彰する「福武文化奨励賞」にも選ばれています。

本展覧会では太田三郎の最新作初公開のオブジェ、戦没兵士をモチーフにした切手作品「POST WAR 46-47 兵士の肖像」、植物の種子を和紙の中に封入した切手作品「Seed Project」他を発表します。

 

日本戦没学生の手記「きけわだつみのこえ」に寄せて

日本戦没学生の手記「きけ わだつみのこえ」の中に綴られた、若者たちの声。
「こどもたちには戦争に遭って欲しくない。」
そんな太田三郎の思いが今回の作品を通じて形となります。
 


「建物は時間を伝える」
古い家が取り壊され、建物に刻まれた記憶も同時に消える。
過去を思わせるものたちは、少しずつ消えていく。
一軒、二軒と消えていき、町から過去が消えていく。

出石町もだ。
空襲からまぬがれた家々は、今はもうない。
わずかにあの頃の面影を残す建物が、ほんの数軒。

太田三郎がこの町で出会った、一人の男。
彼は太平洋戦争に招集され、再びこの町に帰ってきた。
御年九十九歳。
戦後六十五年の月日を身体に刻むその人は、過去と現在を結んでいる。
彼の声は、現在を生きる若者にはどのように聞こえるのだろうか。

太田三郎が投げかけるのは、過去に生きた人々の声。
哀しくも、現在に辿りつくことができなかった若者たちの声。
六十五年を経たこの八月、この場所で、太田三郎は過去と現在、そして未来をつなぐ作品を発表する。

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「慟哭」

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「慟哭」
本の断片(※注)、置物 2002〜2010年



百三十年の刻を現在に伝える建物、「油亀」
戦災をくぐりぬけた建物は、過去を私たちに教えてくれる。 

「きけ わだつみのこえ」扉ページ

 (※注)
「きけ わだつみのこえ」(岩波文庫)を切り離して「結び文」にし、屋外展示したものの断片

 

「出石町に戦前の建物が残る意味」
岡山市は第二次世界大戦中の1945年6月29日の深夜、アメリカ軍により空襲を受け、岡山市中心部から出石町の南半分まで爆撃による大きな被害を受けました。死者は1737人にも及び、逃げ惑う人々の列が側を流れる旭川とその向こう岸まで続きました。

太田三郎は、この展覧会の開催までに何度も会場がある岡山市出石町に通い、そこで出会った戦争体験者(現99歳)や町の人々との会話、戦災を受けた場所から戦争について考えました。
出石町に油亀のような戦前からの建物が残る意味。
終戦後65年の8月にもう一度、過去を振り返る機会となる展覧会を開催します。
戦争があったことを忘れ去らないように。

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「穴」 

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「穴」
本の断片(※注)、漏斗 2002〜2010年

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「盃」

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「
本の断片(※注)、盃、木箱 2002〜2010年

 

■太田三郎「出石町の家」オリジナル作品 Seed Project「オオキンケイギク」

今回の「Seed Project」には、太田三郎自身が展覧会場である「アートスペース油亀」周辺の岡山市出石町を散策して見つけた「オオキンケイギク」が登場します。種の採集日は岡山空襲があった6月29日を選びました。

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「Seed Project オオキンケイギク」 アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「Seed Project オオキンケイギク」

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「Seed Project オオキンケイギク」
和紙、種子 2010年6月29日 岡山市北区出石町
シート価格 ¥20,000-(額縁¥5,000-) e.d30

オオキンケイギクは北米原産の多年草で明治中期に渡来。庭園に植えられ、海岸や河岸に野生化して大きな群落を作ることがある植物です。花期は夏、花の色は黄色でコスモスに似ています。

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「Seed Project オオキンケイギク」

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「オオキンケイギク」

鹿児島県鹿屋空港基地では初夏に開花し、旧陸軍の特攻基地だった歴史にちなんで「特攻菊(とっこうぎく)」と呼ばれています。一方、鹿児島県喜界島では、オオテンニンギクを「特攻花(とっこうばな)」と呼んでいます。

 

また、太田三郎「出石町の家」オリジナル作品として下記のマルチプル作品も登場します。

■太田三郎「出石町の家」オリジナル マルチプル作品「食餌(しょくじ)」

太田三郎「出石町の家」限定マルチプル作品

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「食餌(しょくじ)」
皿、結び文、種子、箸 2010年
¥3,000-

セット内容
「シード・ケーキ」:サクラの実をオブラートで包んだ作品。
「結び文」:日本戦没学生の手記「きけわだつみのこえ」のページを切り離して折りたたんだ作品。
「種袋」:種の貯蔵袋。セイヨウタンポポではなく、日本在来のタンポポの種子が入っている。
「戦時中の皿」:桜と国旗、日章旗をデザインした戦時中の皿。

 

■太田三郎「出石町の家」オリジナル マルチプル作品「桜文庫(さくらぶんこ)」

太田三郎「出石町の家」限定マルチプル作品太田三郎「出石町の家」限定マルチプル作品

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」より 「桜文庫(さくらぶんこ)」
ノート、襟章 2010年
¥5,000- e.d50

セット内容
中央に穴をあけ、桜の襟章で留めた文庫判ノート。
穴は太田三郎が1ページずつ線香の炎にかざして手焼きしたため、焼け焦げています。
限定50部。エディションナンバー、サイン入り。

 

■アーティストプロフィール

アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」

太田三郎 Saburo Ota

 1950年 山形県鶴岡市生まれ
 1971年 鶴岡工業高等専門学校機械工学科卒業
植物の種子や戦争で行方不明になった兵士をモチーフにした切手作品など、
郵便を素材として「時間」と「場所」の関係性をテーマに制作。
近年は市民と共同制作するアートプロジェクトを各地で展開している。


■ 展覧会の開催期間
アートスペース油亀企画展 太田三郎「出石町の家」
日本戦没学生の手記「きけわだつみのこえ」に寄せて
2010年8月1日(日)ー15日(日) 
open 11:00 close19:00 入場無料 木曜休廊 
8月5日(木)、12(木)は休廊です。

太田三郎さんの在廊日は次のとおりです。

8月1日(日)、7日(土)、8日(日)、14日(土)、15日(日)
それぞれ午後から在廊いたします。

■会場 
アートスペース油亀
〒700-0812岡山県岡山市北区出石町2ー3ー1
086-201-8884
http://www.aburakame.com

■記録集
展覧会終了後、記録集を発行予定です。
(A-5版 40ページ オールカラー)

■助成
財団法人 福武教育文化振興財団

 

 
 

 

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