■News!!
特別企画その3:「サイトスペシフィック・ストーリー・テリング 祐源紘史×岸井大輔×サガワユーイチ」
2015年1月24日(土)16:00〜18:00
参加費:2000円 定員:30名
耳に馴染みのない言葉、「サイトスペシフィック」とはどのような意味なのでしょうか。
「サイトスペシフィック」とは?
美術作品をつくる際、素材選び、制作過程、場所の特質に基づいた作品の魅せ方を緻密に考え、作品に周到な物語を作ることを指します。
油亀という築140年の古民家と作品を、どのように関連付けるのか。
その姿を鑑賞者が自分の生活と照らし合わせることで、物語は完成されます。
当日は「場から劇を作る」劇作家 岸井大輔さんをゲストに、鑑賞者とともにトークを繰り広げます。
終了後、祐源紘史の作品は、あなたの中でどんな物語を紡いでいくのか。
参加者は、広島の人気パティシエサガワユーイチさんのオリジナルスィーツを味わえます。(ドリンク付き)
劇作家、美術家、パティシエ、ギャラリスト、来場者が生み出す異色のコラボーレションをお楽しみくださいませ。
本イベントの参加お申込み・お問い合せは、アートスペース油亀 086-201-8884まで。
■News!!
2015年1月21日 読売新聞さんでご紹介いただきました。
2015年1月20日 山陽新聞さん文化面でご紹介いただきました。
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アートスペース油亀企画展 祐源紘史展「PLEASE EAT ME」
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アートスペース油亀では、2015年のスタートに、1月10日(土)より、祐源紘史展「PLEASE EAT ME」を開催いたします。
祐源紘史は、岡山県出身。現在は広島を拠点に活動する美術家です。
本展は祐源の故郷である岡山での初個展となります。
彼の代表作、ケンタッキー・フライド・チキンの鶏肉を食べた後の残骸を再構成させた「KFC シリーズ」を筆頭に、
初公開の映像作品、また《モンスター》や《ダイヤモンド・ダスト》などのコラージュ作品、
《世界のいれもの》などの立体作品、ドローイング作品など、新作を中心に約20点を発表いたします。
築140年の古民家「油亀」だからこそできる展示空間も見どころの一つとなります。
生、死、食。人間の本質的なテーマが、ユーモアあふれる作品で提示され、それらは私達が本来、目を背けがちな現実であることに気づくでしょう。
岡山にて、祐源紘史の全貌を目の当たりにできる、またとない機会です。
多彩なゲストを迎えての、特別イベントもございます。ぜひご高覧を賜りましたら幸いです。
アートスペース油亀
代表ディレクター 柏戸喜貴
■概要
展覧会名:アートスペース油亀企画展 祐源紘史展「PLEASE EAT ME」
会期:2015年1月10日(土)〜25日(日) 16日間
15日(木)、22日(木)は休廊 open11:00 close19:00 入場無料
会場:アートスペース油亀 〒700-0812 岡山市北区出石町2-3-1
お問い合わせ:086-201-8884 担当:柏戸
<特別企画>
その1:「オープニングパーティー」
2015年1月10日(土)15:00〜17:00
美術家祐源紘史を囲んで、オープニングパーティーを開催いたします。
作品のことを直に美術家本人に聞ける、絶好のチャンス。美味しい食事をお酒を呑みながら、ご歓談ください。
その2:「ホットワインナイト」
2015年1月17日(土) 17:00〜20:00
参加費:ワンドリンクオーダー制 定員:20名様
祐源紘史×角奈緒子氏(広島市現代美術館学芸員)
広島市現代美術館学芸員 角奈緒子さんを迎え、ホットワイン片手に祐源紘史との対談会。
角さんが美術家としての祐源紘史を徹底解剖。お酒を飲んでるからこそでてくる秘密の話が聴けるかも?
その3:「サイトスペシフィック・ストーリー・テリング 祐源紘史×岸井大輔×サガワユーイチ」
2015年1月24日(土)16:00〜18:00
参加費:2000円 定員:30名
耳に馴染みのない言葉、「サイトスペシフィック」とはどのような意味なのでしょうか。
「サイトスペシフィック」とは?
美術作品をつくる際、素材選び、制作過程、場所の特質に基づいた作品の魅せ方を緻密に考え、作品に周到な物語を作ることを指します。
油亀という築140年の古民家と作品を、どのように関連付けるのか。
その姿を鑑賞者が自分の生活と照らし合わせることで、物語は完成されます。
当日は「場から劇を作る」劇作家 岸井大輔さんをゲストに、鑑賞者とともにトークを繰り広げます。
終了後、祐源紘史の作品は、あなたの中でどんな物語を紡いでいくのか。
参加者は、広島の人気パティシエサガワユーイチさんのオリジナルスィーツを味わえます。(ドリンク付き)
劇作家、美術家、パティシエ、ギャラリスト、来場者が生み出す異色のコラボーレションをお楽しみくださいませ。
本イベントの参加お申込み・お問い合せは、アートスペース油亀 086-201-8884まで。
■作家コメント
地元岡山での初展覧会・初個展に関しては、いろいろな思いがあります。
大学入学時に岡山から広島に移り住み 、現在もベースを置いている広島以外では、国内外の展覧会に参加させていただきましたが、岡山には縁に恵まれずにいました。
この度アートスペース油亀にて発表させていただく機会をいただき、私の作家人生の新たな一歩として重要な展覧会になります。
個展「PLEASE EAT ME」では、私の代表作でもある《KFC》シリーズの作品を始めとして、タイトル通り「食」をテーマとした作品を発表します。
作品の多くは食べ残した肉の骨、ファストフードのパッケージなど、食べる行為を経て残ったもので構成されています。
生きるために食べるという人間の根源的な欲求を、畏敬の念を込めて軽やかに表現しています。
作品をご覧になった方には、この作品経験を日常に持ち帰っていただきたいと思います。
すると、私の作品は隔離されたアートの世界にだけ存在するものではなく、誰もが経験している日常生活の延長線上にあるものだと気付くはずです。
あなたが今夜食べる食事はあなたに何と問いかけるでしょうか?
祐源紘史
■出品作品のご紹介(一部)
■角奈緒子氏(広島市現代美術館 学芸員)コメント
祐源紘史は、じつは残酷なのではないだろうか。
どこか愛嬌のある、ミニチュア骸骨《スケルトン》(2009)の見た目のかわいらしさとは裏腹に、彼は、誰もができるだけ気づかないでいたい事実、つまり、命あるすべてのものは「死」から逃れられないという現実を、否応なしに突きつけてくる。
生を謳歌している私たちがぼんやりとしか想像しえない死について考察するにあたり、 祐源は私たちが生きるために欠かすことのできない「食」を媒介に選ぶ。
食べることが 好きと語る彼の作品からはしかし、食への享楽は感じられない。
彼が関心を抱くのは、 食べ残しや食べたあとに残る骨である。
基本的にはストイックに、同時にユーモアを忘 れることなく、食物をめぐり、生と死を問う。
今回の個展タイトルともなっている《Please eat me》(2014)は、ケンタッキーフライドチキンを堪能した後に残る鳥の骨で構成された骸骨が、肉のかけらも残っていない骨だけの身体を「食べて」と自ら差し出す。
骨がなんの糧となるのだろうか。
今回、祐源 が初挑戦する映像作品にも登場する骸骨は、ここでも自身を供するという。
彼(=骸骨) が身を挺して伝えようとしていることはなにか。
私たちはひとまず、「メメント・モリ」(死を忘れるな)の言葉を胸に、作品に会いにいくこととしよう。
広島市現代美術館 学芸員 角奈緒子