■はじめに
遠近法やシンメトリー、彼女にしか生み出せないであろう、空間構成。
稀有な逸材として、着実に活動を重ねている画家、吉行鮎子。
他の追随をゆるさない絵の世界観は、年を重ねるごとに魅力を増しています。
新たな境地に挑戦しつづける彼女。
本展のテーマは、音楽。
絵を前にすれば、まるでキャンバスの住人たちが、自分のために演奏しています。
そんな想いに駆られます。
さあ、どんな音が聴こえてくるのでしょうか。
絵から生まれる、音の響きをお楽しみください。
吉行鮎子絵画展「あるピアニストの叙事詩」より「SESSION No1」「SESSION No2」ayuko yoshiyuki 2015, Oil on canvas, 1167 x 1167 mm, S50
吉行鮎子絵画展「あるピアニストの叙事詩」より「あいまいな」三連作 ayuko yoshiyuki 2016, Oil on canvas, 227 x 158 mm, SM
吉行鮎子絵画展「あるピアニストの叙事詩」より「世界はあなたの舞台装置」ayuko yoshiyuki 2016, Oil on canvas, 606 x 500 mm, F12
吉行鮎子絵画展「あるピアニストの叙事詩」より「世界はあなたのための舞台装置」ayuko yoshiyuki 2016, Oil on canvas, 606 x 500 mm, F12
■「あるピアニストの叙事詩」
音が聴こえてきた。
ああ、ここはどこだろう。
どうやら、ぼくらは迷いこんでしまったようだ。
絵が音楽を奏でる不思議な国に。
キャンバスの前にたてば、ピアノの音色。
様々な楽器のシンフォニー。
この道をゆけば、また新たな演奏会。
次はどんな響きが始まるのか。
君には、どんな音が聴こえるのか。
吉行鮎子絵画展「あるピアニストの叙事詩」より「育てる」ayuko yoshiyuki 2015, Oil on canvas, 910 x 727 mm, F30
「音楽」をテーマに、吉行鮎子の最新作26点が、油亀に集結。
築140年の古民家で、彼女が生み出した様々なキャンバスの住人たちが音楽を奏でます。
絵をみて、感じる。
吉行鮎子の絵画は、私達の五感に訴えます。
頭で理解するのではなく、絵から何を感じたのか。
ピアノを奏でる人間。
ギターを弾く熊。
現実にはありえない光景が、キャンバスに広がっている。
絵のなかで始まる演奏会をお楽しみいただける展覧会。
出品作品はすべて展示販売いたします。
吉行鮎子絵画展「あるピアニストの叙事詩」より「Calm down」ayuko yoshiyuki 2010, Oil on canvas, 606 x 500 mm, F12
■アーティストプロフィール
吉行鮎子 Ayuko Yoshiyuki
1986 岡山市生まれ
2009 沖縄県立芸術大学卒業、世界絵画大賞展 優秀賞、全日本アートサロン絵画大賞展自由表現部門大賞
2010 世界絵画大賞展大賞、シェル美術賞入選
2011 「不思議の国のあなた」/公文庫カフェ
2013 「箱男の頭の中」/公文庫カフェ
2015 <天プラ・セレクションvol.68>吉行鮎子展「エモーションが止まらない」/天神山文化プラザ
吉行鮎子絵画展「あるピアニストの叙事詩」より「素晴らしきパラレルワールド」ayuko yoshiyuki 2016, Oil on canvas,S6
吉行鮎子絵画展「あるピアニストの叙事詩」より「ピアノボート、出航」ayuko yoshiyuki 2016, Oil on canvas, 410 x 410 mm, S6
吉行鮎子絵画展「あるピアニストの叙事詩」より「秋ですね」ayuko yoshiyuki 2016, Oil on canvas, 727 x 530 mm, P20