■はじめに
型染(かたぞめ)。
古い伝統と豊富な文様の表現。
気の遠くなるような細やかな工程を経て、多くの人を魅了する伝統的な染色技法。
外国ではこの技法は浸透せず、長い長い歳月のなかで、日本独自の発展を遂げた。
今回の展覧会では新進気鋭の型染の担い手、小野豊一を特集する。
型染の世界には、そびえ立つ巨壁がいる。
芹沢銈介氏と柚木沙弥郎氏だ。
型染作家にとって、この二人は目標であり、永遠に超えることのできない「天才」ともいうべき存在である。
いかに二人の作風の模倣となることなく、己の個性を生み出し型染の世界を紡ぐことができるか。
それはあまりにも大きな壁であり、巨壁の前に打ちひしがれる者もいる。
型染の世界で道に迷う者もいる。
彼らは常に岐路に立ち続ける運命なのだ。
しかし、小野豊一は巨壁に挑み続け、岐路を選択し、自分自身の「型」の世界を追求してきた。
型を破れる人間とは、型を極めた人間である。
型を極めた人間こそが、古い型を破り新しい「型」を生み出し、新しい伝統を次世代に繋いでいく。
誰にでも出来ることではない。
だが小野豊一は秘めているのだ。
その可能性を。
本展では、小野豊一だからこそ生み出せる「21世紀の型染」の世界を披露。
巨壁に挑む若い型染作家の挑戦を観てほしい。
小野豊一の型染ストール「ハマグリ」
■小野豊一の型染とは
彼は20歳の頃から、家業である寺社の「のぼり」の制作に携わっている。
それは太古から続く祭の文様などにも関わる仕事であった。
日本の文化、伝統行事、古来より吉兆とされるシンボルなど、様々な造詣を深め続けてきた。
家業に従事することは、彼の「型染」の定義に深く関わっている。
神社など、屋外の雨ざらしになるところで使う染物は、防水性や耐用性が必須である。
そのため、彼は通常の型染作家なら発想しない顔料を使い、様々なアイテムを生み出している。
「21世紀の型染」は、決して手の届かない伝統技術ではない。
私たちの生活を豊かにしてくれる、普段使いの型染なのだ。
その信念のもと、今日も型を染め続けている。
小野豊一の型染コースター手前から時計回りに「ハマグリ」「aussie pottery」「aussie pottery」「くさむら」
小野豊一の型染コースター「aussie pottery」「ハマグリ」お茶の時間が楽しくなります。
小野豊一の型染コースター左下から時計回りに「ハマグリ」「aussie pottery」「aussie pottery」「くさむら」
小野豊一の型染コースター「aussie pottery」「くさむら」「ハマグリ」「aussie pottery」うつわに合わせて。気分に合わせて。
小野豊一の型染ハンカチ「BIG COLOR」
小野豊一の型染ハンカチ「無量花」
小野豊一の型染ハンカチ「無量花」
小野豊一の型染ハンカチ「無量花」
小野豊一の型染ハンカチ「民布」
小野豊一の型染ハンカチ「くさむら」
小野豊一の型染ハンカチ「aussie pottery」
浜辺を散歩していたらみつけた、小さなはまぐり。
空を見あげたら、漆黒の翼を広げてはばたく鴉。
地面に瞳をむければ、小さな草花が広がっている。
浜辺に行くことも。
空を見上げることも。
地面に瞳をむけることも。
それは僕が生活のなかで選んだこと。
どの道を往くかを選びながら、人生を生きていく。
僕が今まで生み出した型。
これから生み出していく型。
それはあのとき、あの道を選んだから生まれたもの。
選んだ道の行く先に、また新しい世界が待っている。
型染中の小野豊一の型染ストール「ハマグリ」ひと刷りずつ丁寧に作られます。
色とりどりの道具たち。刷毛の種類も幅も違います。
小野豊一の型染展 展示風景
■作品点数と内容
新進気鋭の型染作家、小野豊一の作品展。
型染という技法を駆使して作られた、日常に寄り添うアイテムを展示販売いたします。
特に日々の食卓で気軽に使える、ランチョンマットやコースターなどは必見!
本邦初公開!
岡山特有の「桃太郎」をモチーフにした型染作品も大登場。
ランチョンマットやコースターは、実際にうつわとあわせて展示販売いたします。
実際にご自宅で使う場面を想像しながら、小野豊一の型染の世界をお楽しみいただけます。
ランチョンマットやコースター、手ぬぐい、のれん、かばん、風呂敷、コートやストールなどなど、
500点を超える、型染作品が油亀を彩ります。
※型染の布の計り売りもございます。
※作品はすべて展示販売いたします。
小野豊一の筒描ストール「BIG COLOR」巻き方によって、さまざまな表情が楽しめます。
小野豊一の型染ストール「カラスの群れ」
小野豊一の型染ストール「カラスの群れ」DM掲載商品です。
小野豊一の型染アズマブクロ「保生堂柄」
小野豊一の型染手ぬぐい「ケベス祭」ランニングのお供に。
小野豊一の型染手ぬぐい「ケベス祭」絵柄も楽しい手ぬぐいです。
小野豊一の筒描ストール「BIG COLOR」季節を問わず、年中使えます。
小野豊一の筒描ストール「BIG COLOR」さっと広げて、とっても便利。
■作家プロフィール